【宗派・位号別】戒名料の相場|値段が変わる要素とお布施の渡し方も
- 根本 謙治

- 1月13日
- 読了時間: 8分

葬儀や法要では、宗派ごとのしきたりや費用の違いに戸惑うことも少なくありません。中でも「戒名」に関する決まりや相場は、普段なじみがないため、いざというときに悩みやすい項目の1つです。
また、戒名の値段は宗派や位号(ランク)、文字数などによって大きく変わるため、どの程度の費用を想定すべきか分からず、不安を感じる人も多くいるでしょう。
そこで今回は、宗派・位号(ランク)別の戒名の値段相場から、戒名の値段が変わる要素・戒名料を渡すタイミングまで分かりやすく解説します。
目次
1. 【宗派・位号(ランク)別】戒名の値段相場
2. そもそも戒名とは?
2-1. 戒名の基本構造
2-2. 戒名の決め方
3. 戒名の値段が変わる3つの要素
3-1. 位号(ランク)
3-2. 格式(文字数)
3-3. 宗派
4. 戒名料を渡すタイミング
まとめ
1. 【宗派・位号(ランク)別】戒名の値段相場

戒名料の相場は、一般的に20万〜100万円以上と幅広く、宗派や位号(ランク)によって大きく異なります。また、たとえ同じ戒名であっても、授与するお寺の格式や地域差も影響するため、まずは全体感として「相場に幅がある」ことを押さえておくことが大切です。
下記では、宗派・位号(ランク)別のおおよその戒名料相場を一覧で紹介します。
信士・信女 | 居士・大姉 | 院信士・院信女 | 院居士・院大姉 | |
真言宗 | 30万~50万円 | 50万~70万円 | 80万円~ | 100万円~ |
天台宗 | 5万~20万円 | 20万~50万円 | 50万円~ | 80万円~ |
浄土宗 | 20万~40万円 | 50万~60万円 | 70万円~ | 100万円~ |
曹洞宗 | 30万~50万円 | 50万~70万円 | 80万円~ | 100万円~ |
臨済宗 | 30万~50万円 | 50万~80万円 | - | 100万円~ |
日蓮宗 | - | - | 50万~80万円 | 100万円~ |
日蓮正宗 | 20万円前後 | 数十万円~ | 100万円前後 | 100万円前後 |
宗派によっては呼び方が異なる場合がありますが、上記では多くの宗派で共通して使われる位号(ランク)に相当するものを示しています。
浄土真宗には原則として位号(ランク)がありません。しかし、生前法名は5,000~1万円程度、葬儀時法名はお布施全体で数十万円程度とされています。また、天台真盛宗は公的相場がないものの、天台宗に準ずる傾向にあります。
なお、金額はあくまで目安であり、寺院の考え方や地域によって変動することを理解しておくと安心です。
2. そもそも戒名とは?

そもそも戒名とは、仏の教えを受けて仏門に入ったことを示す名前のことです。
故人が成仏へ向かう道を整えるために授けられるものであり、宗派によって位置づけや考え方は少しずつ異なります。本来は生前に授かるものでしたが、現在では葬儀の際に授与されるケースが一般的となっています。
また、宗派や地域によっては必ずしも戒名を付けなければならないわけではなく、俗名(生前の名前)のまま葬儀や納骨を行うことも可能です。いずれの場合でも、戒名を授かった際には、そのお礼として寺院へ「戒名料」を納めるのが一般的とされています。
2-1. 戒名の基本構造
戒名は、宗派によって細かな違いはあるものの、一般的には「院号」「道号」「戒名」「位号(ランク)」の4つを組み合わせて構成されます。
●院号
院号は戒名の中でも最上位に位置づけられる特別な称号で、寺院とのゆかりが深かった人や社会的な貢献が大きかった人に授けられます。いわば、社会的地位の高い人のみに付けられるものであり、院号のない戒名のほうが一般的です。
●道号
道号は故人の性格や人柄、信仰心を表すもので、個性が反映されやすい部分でもあります。人柄をイメージさせる漢字や、ゆかりのある土地を示す文字が使われることが多い一方、未成年には道号を付けないのが通例で、縁起の良し悪しに関わる漢字も避けられます。
●戒名
戒名は仏門に入ったことを示す名前で、いわば死後の新しい名前です。男女や宗派によって使われる文字が異なり、浄土真宗では「法名」、日蓮宗では「法号」と呼ばれます。基本的には2文字で構成され、宗派ごとに呼び方や位置づけが大きく異なる点が特徴です。
●位号(ランク)
位号(ランク)は故人の年齢や社会的な立場、お寺への貢献度などを踏まえて授けられる称号で、「信士・信女」「居士・大姉」などが代表的です。男性には「士」、女性には「姉・女」などが付く傾向があり、戒名料を左右する大きな要素としても知られています。
2-2. 戒名の決め方
戒名は通常、故人の菩提寺(先祖代々の寺院)に所属する住職が、生前の行い・信仰心・地域との関わりなどを踏まえて授けます。形式的に決められるものではなく、故人の人生を重ね合わせながら意味を込めて選ばれる点が特徴です。
ただし、現代では菩提寺に属していない家庭も増えており、寺院とのつながりがなくても戒名を授けてもらえる選択肢が広がっています。寺院に相談して授かるほか、希望する文字や意味をあらかじめ伝えて一緒に考えてもらうことも可能です。
また、宗派ごとに使う文字や表現、位号(ランク)の考え方が異なるため、同じ「戒名」であっても構成や形式には幅があります。
一方で、「同じ墓に入る親より高い位号(ランク)は付けない」「夫婦は同じ位号(ランク)で揃える」「高い位号(ランク)は社会的な貢献が認められる人物に限る」といった慣習は、現代でも多くの宗派で共通していることも覚えておきましょう。
3. 戒名の値段が変わる3つの要素

戒名の費用は、位号(ランク)だけでなく戒名の格式や宗派といった複数の要素で大きく変動します。事前にどの要素が価格に影響するのかを押さえておくと、お寺との相談や費用準備がスムーズに進むでしょう。
ここからは「位号(ランク)」「格式(文字数)」「宗派」の3点に分けて、それぞれどのような場合に費用が上がるのかを具体的に説明します。
3-1. 位号(ランク)
戒名の位号(ランク)は、戒名料に最も直接的に影響します。位号(ランク)が上がるほど戒名料も高額になるのが一般的で、「信士・信女」「居士・大姉」「院信士・院信女」「院居士・院大姉」という順に格式が高まります。
ここでは、それぞれの位号(ランク)がどのような意味を持ち、どの程度の位置づけとなるかを紹介します。
●信士(しんじ)・信女(しんにょ)
広く使われる最も基本的な位号(ランク)で、地域や寺院によっては比較的抑えた費用で授けられます。浄土真宗では信士を「釋(しゃく)」、信女を「釋尼(しゃくに)」と呼ぶなど、宗派によって名称が異なる点も特徴です。
また、位号(ランク)は戒名の末尾に置かれ、「清」という文字を加えて「清信士(せいしんじ)」「清信女(せいしんにょ)」と表記する場合もあります。この場合、一般の信士・信女よりも一段階高い位とみなされ、値段がやや上がる可能性もあります。
●居士(こじ)・大姉(だいし)
居士・大姉は、信士・信女よりも高い中位の位号(ランク)です。年齢や社会的立場、寺院への貢献などが反映されることが多く、費用も信士・信女より高く設定される傾向があります。
なお、浄土真宗では居士を「院釋(いんしゃく)」、大姉を「院釋尼(いんしゃくに)」と呼ぶのが一般的で、宗派ごとに呼び方が変わります。また「居士」に「大」を付けた「大居士」といった表現が用いられることもあり、その場合は通常の居士よりも高い格式を表します。
●院信士(いんしんじ)・院信女(いんしんにょ)
院信士・院信女は、基本である信士・信女に院号を加えた位号(ランク)で、院号そのものが特別な称号であるため高額になりやすい傾向があります。戒名の構造としては、「〇〇院〜信士/信女」のように最上部に院号を置き、その下に信士・信女を配置する形です。
院号はもともと身分の高い人物に授けられてきた歴史があり、現代でも一般の戒名ではあまり見られない格式の高い位です。
●院居士(いんこじ)・院大姉(いんだいし)
院居士・院大姉は居士・大姉に院号を加えたもので、位号(ランク)においては最も高い格式となります。院号と居士・大姉が組み合わさるため費用も最上位となり、社会的地位が高い方や寺院・地域社会に大きく貢献した人物に限定して授けられるのが一般的です。一般家庭の戒名としてはほとんど見られない非常に格式の高い位と言えます。
3-3. 宗派
戒名の呼び方や扱いは宗派によって異なるため、宗派そのものも費用に影響します。同じ「信士」「信女」「居士」「大姉」でも、宗派ごとに位置付けや慣習が違うため、結果的に費用の幅が生まれることを覚えておきましょう。
例えば、浄土宗や浄土真宗は比較的シンプルな体系であることから、全体として戒名料が抑えられる傾向があります。一方、院号を伴う「院居士」「院大姉」といった高位の戒名は、どの宗派でも格式が最上位とされるため、高額になるケースが一般的です。
また、戒名には明確な定価があるわけではなく、寺院の運用方針や地域の慣習によって金額が変わることがあります。
近年は全体的に戒名料が下がりつつあるとも言われますが、宗派や寺院による違いは依然として大きいため、最終的な費用は菩提寺や依頼する寺院に確認するのが確実です。
4. 戒名料を渡すタイミング

戒名料を渡すタイミングには厳密な決まりはありませんが、一般的には葬儀が始まる前に僧侶へ挨拶する際に渡すのが適切とされています。
ただし、状況によっては事前に時間が取れないこともあります。その場合は、葬儀が終わって落ち着いた頃に改めて渡しても問題ありません。封筒に入れて表書きを記し、お金が相手から見えないようにして手渡すのが基本的なマナーです。
また、戒名料はあくまで戒名を授かるための費用で、葬儀のお布施とは別物として考えましょう。寺院によっては戒名料を含めて「お布施」として一括で渡す場合もあります。渡し方やタイミングに不安がある場合は、事前に僧侶に相談しておくと安心です。
まとめ
戒名料の相場は「約20万〜100万円以上」と、宗派や位号(ランク)、戒名の格式などによって大きく異なることが特徴です。事前にどの要素が値段に影響するのかを把握しておくと、費用の準備やお寺との相談もスムーズに進められるでしょう。
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